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「グレムリンズと友人」

グレムリンを見た。ある友人はメッセージのやり取りがある度に、見たのか?見たのか?と急き立て、ある友人は途中で見るのを止めたという。


スピルバーグの作品に通じるそれが ”滑稽” だとすると、それこそが彼にハマる理由で、彼にハマらない理由なのだろう、と仮定して、私の話はつづく。


グレムリンはチャイニーズタウンから始まる。見ているうちに、一匹はとある国を表しているのではないか、と思えてくる。それが正しいか、スピルバーグが言っていたかは置いておいて、中盤からは「とある国」という名前をつけて見続けてみた。そう思っていた方がこの作品をたのしめるという自信があったから。


とある国に水をかけると次々とハチャメチャなグレムリンズが生まれる。生んだ本人は、それにビビる。グレムリンズに餌をやる飼い主は、とある国にもいるか?と訊く。”なんで分からないかな要らないよ”、という顔をする。でも、要らない理由は伝えようとしない。顔にも出さない。そこがなんともイメージ通りだ。生み出したそれらより知識があるように描かれていて、表面上まるでいい様に映っている。さいごにチャイニーズタウンの店主はとある国を連れ戻しにくる。グレムリンズが大暴れしたからという理由で、事が終わってひょっとくる。そして飼い主に「まだ早い」と期待させて帰っていく。私の妄想の花が開ききった。


アメリカ人の友人には「お母さんの戦闘シーンがカッコよかったよ!」と言った。


illustration : Erina Horton

ERINA HORTON
illustration

《私達は映像と本の虫、マグマ並みのラブ》




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